2011年1月30日日曜日

Sadler's Wells「Sampled 2011」



昨日、Sadler's Wellsに「Sampled 2011」を観にいって来た。
Sadler's Wellsは、大英博物館から程近い、イスリントン地区・エンジェルにある世界有数のダンス専門の劇場。
海老蔵のロンドン公演もここだった。
この「Sampled 2011」は、様々なダンスパフォーマンスをサンプリングする、という意味で、才能溢れる5つのダンスカンパニーが、30分程度のショートパフォーマンスを繰り広げるプログラム。
ダンスは、クラッシクバレーから、コンテンポラリ-、そしてヒップホップダンスと、内容も幅広く、まさにダンス好きにはたまらないブログラム。
今年で5回目のイベントである「Sampled」、今年のラインナップは、ココをクリック
席は、一律12ポンド(約1700円)で、毎年チケットは完売になるよう。
私は、ダンスにとても興味があって、今回のパフォーマンスも、公演中、全身にぐっと力が入ってしまうくらい見入ってしまった、、
特に、英国ロイヤルバレー出身のMichael Nunn とWilliam Trevitt率いる「Balletboyz」のパフォーマンスは素晴らしかった、、上に映像をアップします。
身体ひとつから生まれる芸術、、自分の中で言葉でまだ整理しきれていないのだけれど、今までにない身体の表現の可能性を見せてくれた。
あと、ヒップホップダンスのZoonationも、ストーリー性があるユーモラスなパフォーマンスに、なんだか終始笑みを浮かべてしまった。
ロンドンで一番好きな劇場と聞かれたら、絶対にSadler's Wellsと言いたい、、
芸術に触れることは、人生においてとても大切な事なんだと、あらためて感じた1日でした。

2011年1月29日土曜日

ウェッジウッド、Pin Stripe シリーズ

最近、なんだか欲しい物がなくなってきた、、ファッションとか、特に。
仕事帰りに、ブティックが立ち並ぶ、ショッピングストリート、King's Roadを歩いても、
ふーん、といった感じで通り過ぎてしまう、、
と、ようやく私も、物欲から解放されるようになっかと、思っていたら、
ふらりと立ち寄ったデパート、Peter Jonesで欲しい物を見つけてしまった!
それが、これ、ウェッジウッドのPin Stripeシリーズのティーカップ&ソーサー。

結構大きめのティーカップ。食洗機に入れてもOKとのこと。
ちょっぴりアールデコ調。

デザインは、コンランショップで有名な、コンラン卿を父親に持つ、ジャスパー・コンラン。
ジャスパーのデザインだったから、ではなく、このクラッシックな、品のあるデザインに一目ぼれした。
日本では、このシリーズは販売されていないみたい。
いつもは、マグカップで、毎日の紅茶を飲むのだけれど、そういえば、「よそ行き用」のティーカップは、自宅に持っていなかった。
この繊細なチャイナで、しっとり美味しい紅茶を飲めそう、と思いながら、デーパートでにんまりとしてしまった。
集める楽しみも味わいたいのもあったし、まあ結構なお値段なので、毎月、1客づつ買い揃えていくことに決めた。
こうすれば、夏前には5客セットが揃うし、その後も、シュガーポットや、ミルクジャーも揃えていこうかな、と。

このシュガーポットはフォルムが素敵。
次は、これに見合う銀のスプーンが欲しくなりそう。

私は自分が興味があることもあり、デパートの食器売り場によく立ち寄るけど、こういった食器やティーカップは売り上げに苦戦しているように見える。
セール時期など、ウェッジウッドをはじめとした、高級陶磁器メーカーの商品は、とにかく値が下がる、、50%とか、そんなレベルで。
たしかに、こんな状況だったら、倒産しかけたウェッジウッドも、今も経営はかなり大変なのだろうな、と思う、、
このピンストライプのティーカップを買おうと思ったのも、ウェッジウッドを応援したい思いもあったから。
アウトレットやネットで少しは安く買えるのかもしれないけど、今回は定価で、自分でデパートに足を運んで揃えていく予定、、
あと、自宅でアフタヌーンティーも開催予定!

2011年1月25日火曜日

ガゲナウ研修

今日一日、ドイツの家電トップメーカー、ガゲナウの研修を受けていた。
高級デパートセルフリッジから程近い一等地にある立派なショールムで、
エプロンを付けて、オーブンやグリルを実際に使って料理を作りながら商品を学ぶ。
まるで家庭科の授業みたいなのだけど、家電に関しては、クライアントさんから商品知識をすごく求められるので、参加のデザイナーは真剣そのもの。
日本では、限定された商品のみの販売だけど、英国マーケットでは、分厚いカタログになるくらいの商品数のガゲナウ。
デザインに組み込むのにもルールが結構あって、かなり気を使う、、
先週は、キッチン回りの照明の研修で、次は、ミレー英国本社での研修、、学ぶ事は後を絶たない。
いつも思うのだけど、日本の家電メーカーに、ヨーロッパマーケットに参入してほしい。
家電だけじゃなく、もっともっと日本の製品が海外に出て、日本の経済が潤うようになってほしい、、
designbeelondon を始めたきっかけも、日本にもっと元気になって欲しかったから。
私が慣れ親しんで、専門知識もあるデザインの分野で、少しでも何か役に立てないかな、と。
日本には、世界に誇れる美意識、テクノロジー、そして何より日本人の勤勉さがある。
たけど、なんだかそれが国内で滞っている、、
潤滑油になって、少しでも日本のお役に立ちたい、これがdesignbeelondon の目標です。

2011年1月21日金曜日

自宅の照明

ようやく、昨年ブログで紹介した、英国の老舗照明メーカー、Besselink & Jones でセミオーダーで作ってもらったセードを取り付けた、、
取り付け前のセードは、ココをクリック
本当は、昨年11月に取り付けてもらう予定が、知人の電気工事屋さんの様々な事情;大雪、バイクの故障、サッカーの観戦、風邪、などなどで、1月も半ばを過ぎてからようやく取り付けてもらった。
このスローなテンポが、いかにもイギリスらしい。

セードの素材はシルク。
サイズも色も指定して作ってもらった。
電気ケーブルをもっと素敵なのに取り替えたいな。

深い色のセードだったので、ちゃんと光が通るか不安だったのだけれど、取り付けたら予想以上に明るかった、、
とても上品な、ユニークなフォルムの「パンプキン」セード。
このセードのお陰で、自宅インテリアの格がぐっと上がった気がする、、さすが、Besselink & Jones !
ちなみに、ビル夫には、「パンプキン」ではなく、「恐竜の卵」に見えるらしい。

英国家具メーカーHabitatで購入したペンダントランプ。
このフォルムとマットな白の仕上げが気に入って購入。

20代の頃は、超モダンで、シャープな、尖がったデザインが好きだったけど、30代を過ぎて、だんだんとクラシックなデザインが好きになってきた、、
昨年帰省した時に、福岡の叔母のリビングルームに飾ってある、クラシックなテーブルランプを見て、なんだか心が和んだ。
このテーブルランプの横で、ゆっくりお喋りしたり、本を読んだりしたいなぁ、と。
こんな風に思うのも、私が人間として少しは落ち着いてきたという証拠なのかなぁ。

英国のホームセンターB&Qで買ったセード。
これは、色とデザインに一目ぼれ。
この色は製造中止になるとのことで、かなり値引いてあった、、たしか日本円1500円くらい。

自宅の照明も、自分が気に入ったものを時間を掛けて選んできた。
値段、ブランドに関係なく、ビビっときたものを購入。
電気工事屋さんに、「You've got some funky lights here! (ファンキーな照明が幾つかあるね!)」と言われた。
だって、フツーの照明だったらつまんないもん。
「楽しく、落ち着くインテリア」、が私の自宅インテリアのテーマかな。

PS 今日の午後立ち寄った、私のお気に入りの北欧インテリアショップ、Skandiumでまた素敵なライトを見つけた!「Mhy by Muuto」というペンダントライトで、ノルウェー出身のデザイナ-の作品。ライトを見るにはココをクリック。もう飾るところがなくなってきた!

2011年1月16日日曜日

英国切手「Britain Alone」シリーズ

本当は、英国の切手デザインについて書こうと思っていたのだけれど、その途中、この切手のことを思い出した。
戦時中の一般市民の功績をたたえて、昨年5月に、Royal Mailから発売された切手シリーズ「Britain Alone」。
その一枚が、戦火を避けるため、ロンドンのキングスクロス駅からノースハンプトンへ疎開する子供の様子をとらえた1枚。

画像はDaily Mailから転載。
当時、3人とも写真を撮影されたことは全く覚えていないとの事。

切手の発売後、偶然にも、被写体となった3人が名乗り出てきたのだ。
3人兄弟で、真ん中が当時8歳のバーバラさん、左側にいるのが、当時7歳のジョンさん、そして、右側にいるのが当時6歳のローズマリーさん。
首から名札をぶら下げて、家族から離れることはさぞかし不安だっただろうと思う、、
BBCのインタビューで、長女バーバラさんのコメントが印象に残った。
ジョンさんとローズマリーさんの肩をギュッと抱きしめている姿、、
幼心に、長女として、私が弟と妹を絶対に守らなきゃ、と必死だったと。
また、Daily Mailの記事にも、バーバラさんが、母親と別れるときには、物凄く悲しかったけど、面倒みるのは私だから、弟と妹の前では絶対に泣きたくなかったと。

画像はDaily Mailから転載。
やっぱり兄弟っていいな、、変わらない3人。

私も、1歳年上の姉がいるけど、姉はとても姉らしくしっかりしていて、私は妹らしく甘えん坊。
たった1、2歳の違いでも、姉の遺伝子、妹の遺伝子が流れているのか。
私と母が似ているのも、妹同士だからなのかも。
何よりも、1枚の写真が語ることは本当に大きい、、
Daily Mailの記事はココをクリック

2011年1月14日金曜日

テリヤキ・フライデー


今日は、テリヤキ・フライデーだった、、
私の職場では、定期的に金曜日に同僚とみんなでランチをする。
たまには、テーマを決めて、中華の時は、チャイニーズ・フライデー、フィッシュアンドチップスの時は、フィッシー・フライデーなどなど。
今日は、私がヘッドシェフを担当して、照り焼チキンを作った、、
もっとも、準備の為に仕事は休めないので、ある程度自宅で仕込んで、仕上げをちゃちゃっとオフィスで。
オフィスといっても、キッチンショールームなので、展示のオーブンやコンロを使う。
朝から漬け込んだ照り焼チキンをミレーのオーブンに突っ込み、その間につけ合わせの準備。
茹でたブロッコリーにチーズソースをかけて、千切りの人参にディジョンマスタードのドレッシングをあえる、、ソースやドレッシングは自宅で作ってきた。
本当は、タイ米を炊くつもりだったのだけど、英国人の同僚から熱烈なおむすびのリクエストを受けて、お米4合分を朝早起きして、せっせと握ってきた。
意外にも、英国人にはおむすびは大好評。
本当に簡単なワンプレート料理に、みなバクついて、、絶対食べきれないと思っていた大量チキンも、最後のひとつが取り合いになるくらいに完食。
お腹が空いてる時って、醤油の甘辛い味で、本当に美味しい。
リトアニア人の同僚は初の照り焼体験ながら、おかわりするくらい気に入ってくれた。
私としては、皆がこんなに喜んで食べてくれて本当に嬉しかった、、
次回は、鳥のからあげを作って欲しいとこのと!

2011年1月10日月曜日

キッチンデザイン

1月第2週目スタート。
今日は、本業のキッチンデザインの方で、先週悶々と悩んだデザインが、今日の数時間ですっきりデザインできた。
今週水曜日に、大きなプレゼンが入っていて、ナイジェリア人のクライアントさんとの打ち合わせ。
ロケーションは、ナイジェリア最大の商業都市ラゴス。
最近、オイルマネーの影響で、ナイジェリアや中近東のクライアントさんが増えてきた、、
英国国内だと、3月から、デボン州のダートムア国立公園内にある邸宅のキッチンプロジェクトがスタート。
このプロジェクトはいい写真が取れそう。
ロンドンだと、もう少しでハイドパークを見下ろす邸宅のキッチンが完成予定。
もうひとつ、ハロッズから程近い一戸建てのキッチンもなんとか形になってきた、、このプロジェクトでは、ロンドンでとてもセンスのいい仕事をしている建築家とコラボをすることが出来た。
大学で、空間デザインを4年間も学びながら、なぜかズームインして、キッチンデザインをしている私。
家の中で一番大切な場所といえばキッチンなのかも、、その分、デザインするのも責任重大。
まだまだ学ぶこと多しだけど、年末に完成したキッチンが英インテリアデザイン誌への掲載も決定して、もうちょっとこの分野で頑張ってみようかと思うようになってきた、、

2011年1月7日金曜日

Subbuteo 卓上ゲーム

はぁ、ようやく新年の第一週目が終了。
気力が、まだ仕事のスピードに追いついていない感じ。
自宅に帰るなり、ビル夫に見せられたのが、写真のサッカーの卓上ゲーム。
英国のSubbuteoという玩具メーカーのもので、数年前に1.5ポンド(約200円)でチャリティーショップで買ったという、、これは、1968年に製作されたもの。
家の整理をしていたら見つかったので、週末にネットオークションで売るつもりとのこと。

Subbuteoとは、ラテン語でハヤブサという意味。
ハヤブサは英語で「Hobby」といい、趣味の「Hobby」とかけてある。

このSubbuteoというメーカー、戦後すぐにケント州で創業し、1946年に第一号が発売された。
当時は、戦後の物不足で、プレイヤーの人形は、プラスチックではなく、紙で作られていたらしい。
その後、何度も倒産しかけたSubbuteoも、なんとか廃業の危機を逃れ、年月と共にゲームの改良を進め、現在に至る、、
サッカー以外にも、ラグビーやクリケットバージョンもあるみたい。
セットは、チームごとに販売され、これは、北ロンドンのサッカーチーム「Tottenham Hotspur (Spurs)」 のセット。
年代物やレアなセットは、コレクターアイテムらしい、、私にも集めたくなるその魅力が理解できる。

ゴールキーパーは背伸びしてボールをキャッチ!
イタリアにSubbuteoファンが多いのだそう。

ゲームやサッカーに全く興味がない私も、なんだかこの愛らしい卓上ゲームに魅了されてしまった、、
このノスタルジックなゲームSubbuteoには、コンピューターゲームにはない「想い」がたくさんつまってる気がする。
なんとかビル夫を説得し、これをオークションに出すのを中止してもらった。
また棚に閉まってしまう前に、一度プレーをしてみたいな。

PS.
調べていたら、BBCのウェブサイトに、最近書かれたSubbuteoについての記事「How has Subbuteo survived?」を見つけました。記事は、ここをクリック

2011年1月1日土曜日

謹賀新年-英国料理

目が覚めたら、2011年!
今年も何卒宜しくお願いいたします。
新年早々、まずはミルクがたっぷり入った紅茶を飲みながら、しんみり物思いに耽っています。
昨日までの、2010年を振り返ってみると、まず思うことは、英国への「愛」が増した1年でありました。
英国在住10年なれど、仕事、プライベートもようやく落ち着き、ようやく英国を楽しむ余裕が出てきた。

義理のお母さん、フランシスの手作りフィッシュパイ。
クリームの入らない、素朴なマッシュポテトに燻製のハドック(モンツキダラ)やグリンピースが入っている。

つくづく、英国文化って、スルメみたいだなぁ、と思う。
なんか、噛めば噛むほど、魅力がにじみ出てくる。
私は、留学生時代の初めの数年間は、殆ど英国人と話す機会に恵まれなかった、、これは、英国に留学する学生さんが感じるジレンマでもあると思う。
今は、英国社会の一員として、仕事をして、税金を払って、、そうした生活の中で、英国文化の魅力を感じる機会を与えられたことは、本当に有難い。

カレイのフライの野菜添え。カレイが新鮮で本当に美味しかった。

今回のスコットランド滞在では、英国料理の美味しさをあらためて感じた。
まず皆が言うこと、「英国料理はまずい」、、そんなことはないです。
秘密は、本当に美味しい英国料理は、レストランの料理でなく、家庭料理である、ということ。
もちろん、フランスやイタリアの家庭料理に比べれば、なんか質素に見えてしまうけど、そのシンプルで素朴な味は、心に染み入る美味しさがある。

 Arbroath smokieという、ハドック(モンツキダラ)の燻製。
アバディーンから程近い、北海沿いの街、Arbroathの名産品。
かなりの燻製具合でお酒に合いそう。レモンを絞って焼酎の友にいいかも、、

今回、スコットランドで食べた美味しかった英国料理の写真をアップします。
英国人は、一皿のシンプルな料理を本当に美味しそうに食べる。
たまにというか、よく出会う、くたくたに茹でられたブロッコリーや人参も、卓上で味付けをしながら、会話を楽しみながら、ゆっくり、大切に食事を食べる。
それが、「美味しい」のだと思う。

グラスゴーのチーズ屋さん「I.J.Mellis」にて。スコットランド各地のローカルチーズが揃う。

と、こんなことを書きながら、お雑煮が恋しくなっちゃった。
元旦の今日、義理のお母さんと一緒にどんな食事を食べるんだろう。

ビル夫の叔母さん、シシリアの手作りケーキ。クルミがたくさん入っていて美味しかった。
英国の素朴なティーケーキです。