私は、読書が苦手、、だと思い込んでるふしがあるけど、文字からよりも、目や耳から物事を頭に取り入れる方が得意なんじゃないか、と思う。
だけど、私の事を理解してくれていてる読書家の、姉やビル夫が薦めてくれる本はいつも楽しく読んでいる。
英国を代表する作家で、ジャーナリストでもあった、ジョージ・オーウェルが、イギリス料理の美味しさについて書いたエッセイ、、言わば、英国版の「イギリスはおいしい」。だけど、私の事を理解してくれていてる読書家の、姉やビル夫が薦めてくれる本はいつも楽しく読んでいる。
戦後の配給がまだ続いていた、1945年に書かれたこのエッセイでは、英国国民自身が、この国の料理はまずいと思い込んでいることへの、オーウェルの苛立ちから、英国でしか味わえない、郷土料理や、各地の食材や、料理手法に触れられている。
様々なじゃがいもの料理の仕方、スコットランドの伝統料理であるハギス、リンゴ品種、Cox’s Orange Pippin、などなど。
オーウェルが、エッセイの中で触れている、ブルーチーズのスティルトン(Stilton)は、私も、先週末、ワインと供に味わいながら、あまりの美味しさにあらためて感動した。
ゴルゴンゾーラやロックフォールとは、また違う美味しさで、クリーミー過ぎず、やや苦味があるスティルトンは、まさに英国を代表するチーズだと思う。
And yet it must be admitted that there is a serious snag from the foreign visitor’s point of view. This is, that you practically don’t find good English cooking outside a private house. If you want, say, a good, rich slice of Yorkshire pudding you are more likely to get it in the poorest English home than in a restaurant, which is where the visitor necessarily eats most of his meals.
このエッセイの中で、特に印象に残ったのが、上記のくだり。
ざっくり意訳すると、「外国からの観光客が、英国料理がまずいというのは、しかたがない。どうしてかというと、本当に美味しい英国料理は、家庭の外では食べる事はできないから。美味しい例えば、ヨークシャープディングは、観光客が訪れるレストランではなく、ロンドン東部の貧しい家庭で食べることができる、、」
ヨークシャープディングとは、ロースト料理に添えられる甘くないシュークリームの皮のようなもの。
このエッセイが書かれてから、60年以上も経ち、英国食事情もだいぶ変わったけど、私は、今でも、オーウェルが言うように、一番美味しい英国料理は、家庭料理なんじゃないかと思う。
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